苦しみよ、ありがとう。
世の中、解せないことはたくさんあるけど、それが親しい人からの言葉や態度だったから、なんともやりきれない思いでいた。
解せないとしても、それは受け入れる以外にはない、と知っているのに、どうやって接したらいいのかわからず、長いあいだ困惑していた。
自分の思考や心の動きをじっくり観察してみる。
そこには「期待」があった。
当然こうあるべきだ、という私の「エゴ」があった。
エゴは、放っておくと悲しみや怒りに変わる。
「期待を裏切られた」という言葉があるけれど、それは相手が裏切ったのではなくて、自分の期待が違っただけで、相手に怒りをぶつけるのはお角ちがいなんだよなあ。
そういうこともよくわかっているから、相手に怒りの感情を抱く自分を嫌悪する。怒りの矛先が自分に向いていく。
そこから逃れたくて、なかったことにしようとする。知らなかったことにしようとする。ジタバタする。
触れないようにしようと、傷口に蓋をする。
でも、そこに、あるんだよね。しっかりと。
が、今日、突然、そのことに決別できた。
「許せない」という気持ちを捨てられないのは、相手のせいじゃなく、私の心が狭いからでもなく、そういう思考パターンを持つという癖なのだ、ということを認識できたからだった。
なあんだ、また、癖かあ。
必要のない癖だったら、やめたらいいだけだだったよね。
「許そう」と思った。
本当は、許すも許さないもなく、そこには問題なんて存在しなかったんだよ。私が「許せない」と思っていたから問題だっただけ。
だから「手放そう」と思った瞬間に、問題が消えたんだ。もう大丈夫と確信できた。そしてフワッと軽くなった。これで次に進んでいける。
アレクサンダーテクニックのワークの中で、何度も何度も練習しているように、身体も思考も感情もいらない癖を捨てて、自分を自由にしてあげればよいだけじゃん。
私と相手の関係はこれから大きく変わるだろうけれど、実際にはとっくの昔から変わっていたんだ。見ようとしていなかっただけ。ずっと同じものなんて、もともとないんだから、それでいいのだね。
本当に観察力はパワフルだ。
アレクサンダーテクニックに賛辞を送っていたノーベル賞経済学者のニコラス・ティンバーゲンがこう述べている。
「行動を観察したり、なんだろうと不思議に思う」古くからのメソッドが、実際のところ、人類の苦しみ、特にストレスによる苦しみからの解放に寄与する」ってさ。
痛みは、いつだって気づきのキッカケ与えてくれるね。苦しみよ、ありがとう。
今日も読んでくれてありがとう!サンキュッ!
感謝です🙏