身体が変わると、人生が変わる。
最初にレッスンに来た時、カレンは肩をあげ、早口で、どんなに自分の周りの人間が間抜けで、どんなに自分の人生がミゼラブルになっているかを語っていました。
私が途中でその話をさえぎり、
「あなたの話に興味がないわけではないけれど、私はあなたの話以上にあなたの身体の使い方に興味があるわ」と言いました。
カレンはちょっとムッとしたような感じだったけれど、私は続けて
「今度は、話しながら自分の身体を観察してみて。どこかに余計な力は入っていない?」
すると、そう言われたカレンは、さっきよりずっと落ち着いたトーンで、ゆっくりと話し始めたんです。
観察しようと思ったとたんに、外側に大暴れして放出していた無駄なエネルギーが、自分の方に向いて、グラウンディングしていったのでしょうね。
「なにか気づいたことあった?身体に緊張感は感じなかった?」
「おー、もうすべてよ。すべて。首も肩も胸も腕もお腹もすべて力が入っていたわ。でも、これが私なの。私はいつもこうやって話すのよ。」と、また少し身体に力を入れて話しました。
「ほー、なるほど、すごくいい観察力ね。じゃ、考えてみて。その力いるかな。ただ話しをするだけで、そんなに身体を酷使する必要ある?そのせいで、あなたの身体が痛みを感じているとしたら、その話し方を変えてみる必要がもしかしたらあるかもね。」
カレンは目をまん丸にして、まるで宇宙人でもみるような目つきで私をみつめて、こう言ったんです。
「面白いアイディアだわ」
カレンは、全体的にすべてに過剰反応する”癖”があって、それが当たり前だと思っていたので、そうじゃない世界があるなんて思ってもいなかったようでした。
アレクサンダーテクニックは、身体からのアプローチですが、身体と思考、感情は全部つながっているので、
身体の使い方が変わると、
喋り方も変わり、
態度が変わり、
人生が変わっていきます。
これがすごいなあといつも思う。
カレンの場合は、身体に痛みがあって、レッスンを受けにきました。
でも、結果として、彼女の人生そのものが大きく変わっているのを、目撃しています。
肌のツヤが変わって、お化粧も変わり、歳相応の若々しさが戻ってきている。
足の痛みをかばっていた歩き方が変わり、痛みがなくなり、軽々と歩き、そのせいか、気持ちスマートになっている。
話し方が変わり、話す内容が変わり、顔の表情が変わっている。
毎回生徒さんたちが変化を遂げるたびに、驚いちゃいけないけど「アレクサンダーテクニックってすごいなあ」と再確認させられます。
あ。でも、生徒さんがそれだけの変化を遂げるには、生徒さんの方にもある資質が必要ですね。
「知らないこと」に心を閉ざしたり、知ってるふりをしないこと。
「知らないこと」に興味を持ち続けること。
★★★
さてさて、ゴールデンウィークに、環境をすっかり変えて、新しい自分を発見するリトリートを行います。南カリフォルニアのパワースポットに大きな農園を丸ごと借切りました。
マスターベッドルームは、100平米近くあり、大きなカリフォルニアキングサイズのベッドが用意されています。星空を見ながらゆったりと入れる大きなジャクージーも。
http://itsukojmasuda.com/ojai/rooms/
ヨガから始まり、アレクサンダーテクニックのグループレッスン、プライベートセッション、パワースポット・ハイキング、星空ピクニック、ワイナリーツアー、、、と五感を使って、自分のをnobinobiさせる旅です。
お申込みの締め切りは2/25(土)
*旅の詳細、お申し込みはこちらをご覧ください。
オーハイ・カリフォルニア・リトリート – 五感を磨く!自分を本気で幸せにする旅・4泊5日
GWに、自分をnobinobiさせる旅!
私たちって1日あたり50,000~70,000のことを考えているらしいですよ。過去のこと、未来のことをあれやこれやと考えて”忙しい忙しい”と彷徨ってしまっているらしいんです。
その考えをちょっとスローダウンさせて、五感を磨こうよ、そしたら、もっと幸せになれるよ。というコンセプトで、GWにリトリートを企画しました。
場所はカリフォルニアの小さな田舎町。夕方にはピンク色に染まる山々に囲まれた豪華なファームを丸ごと借り切っての贅沢なリトリートです。
ヨガから始まり、アレクサンダーテクニックのグループセッション、プライベートセッション、ファーマーズマーケットお買い物、パワースポットハイキング、星空ピクニック、ワイナリーツアー、と毎日いろいろな「考えない練習」「感じる練習」を行います。
お申し込みの締め切りは2/25です。
あー、もっと早くにお知らせすればよかったですね。でもこういうのって、ピンときたら、その時が自分に必要な時なので、ピンときた方はぜひお問い合わせください。
詳細はこちらのウェブサイトをごらんください。
未来を過去形で書く
この間、平井 ナナエ (Nanae Hirai)さんとヨンソ鄭 容錫 (Yongsok Chung)さんの『リターンスクール体験会』に行ってきた。
ま、詳しいことは省くとして、心に残ったことは「自分にマルをつける習慣をつける」ってこと。
自分に厳しい人は、できなかったことにバツをつけるけど、できなくても、やろうとしたんやからエライやん!マルやで!ってナナエさん言ってた。素敵だなあ。あまりに素敵すぎて、関西弁をマスタしたくなった。
これはアレクサンダーテクニックのレッスンでも同じで、自分をジャッジ(批判したり、判断したり、レッテルをはったり)しないというのはとっても大事やんねん。
「私ってこういう人だから〜」と決めなくていい。どうしたら、よりよくできるかだけやで。
ナナエさんが推奨していたのは、朝、今日1日の出来事を過去形で書いて、夜にそれをチェックする、というもの。
今日どんな1日にするかを決めるのは自分やもんなあ。反省はせーへん。明日改善できることを思うだけでいいねん。
考えてみたら、そういうことはやってきていたつもりだったけど、それを記録に残すっていうのは、よりクリアになるかもと思い、今年はそういうノートも作ろうと決めた。
ありがとう、おおきに、ナナエさん。
で、私だけの特別な、開くのが待ちきれないノートの表紙をデコレーション。こういうコラージュアートも大好きなんだよな。本当は。
今年はスコアカードも書くしなあ、なんだかたくさん書くことになりそう。ま、いいか。もともとはライターやで。
今までの経験も総動員で、やりまひょやりまひょ。
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今日も読んでくれてありがとう!サンキュッ!
感謝です🙏
私のウェブサイトはこちら:itsukojmasuda.com
『人生において自分に意味をもたらせてくれることのスコアカード』
苦しみよ、ありがとう。
世の中、解せないことはたくさんあるけど、それが親しい人からの言葉や態度だったから、なんともやりきれない思いでいた。
解せないとしても、それは受け入れる以外にはない、と知っているのに、どうやって接したらいいのかわからず、長いあいだ困惑していた。
自分の思考や心の動きをじっくり観察してみる。
そこには「期待」があった。
当然こうあるべきだ、という私の「エゴ」があった。
エゴは、放っておくと悲しみや怒りに変わる。
「期待を裏切られた」という言葉があるけれど、それは相手が裏切ったのではなくて、自分の期待が違っただけで、相手に怒りをぶつけるのはお角ちがいなんだよなあ。
そういうこともよくわかっているから、相手に怒りの感情を抱く自分を嫌悪する。怒りの矛先が自分に向いていく。
そこから逃れたくて、なかったことにしようとする。知らなかったことにしようとする。ジタバタする。
触れないようにしようと、傷口に蓋をする。
でも、そこに、あるんだよね。しっかりと。
が、今日、突然、そのことに決別できた。
「許せない」という気持ちを捨てられないのは、相手のせいじゃなく、私の心が狭いからでもなく、そういう思考パターンを持つという癖なのだ、ということを認識できたからだった。
なあんだ、また、癖かあ。
必要のない癖だったら、やめたらいいだけだだったよね。
「許そう」と思った。
本当は、許すも許さないもなく、そこには問題なんて存在しなかったんだよ。私が「許せない」と思っていたから問題だっただけ。
だから「手放そう」と思った瞬間に、問題が消えたんだ。もう大丈夫と確信できた。そしてフワッと軽くなった。これで次に進んでいける。
アレクサンダーテクニックのワークの中で、何度も何度も練習しているように、身体も思考も感情もいらない癖を捨てて、自分を自由にしてあげればよいだけじゃん。
私と相手の関係はこれから大きく変わるだろうけれど、実際にはとっくの昔から変わっていたんだ。見ようとしていなかっただけ。ずっと同じものなんて、もともとないんだから、それでいいのだね。
本当に観察力はパワフルだ。
アレクサンダーテクニックに賛辞を送っていたノーベル賞経済学者のニコラス・ティンバーゲンがこう述べている。
「行動を観察したり、なんだろうと不思議に思う」古くからのメソッドが、実際のところ、人類の苦しみ、特にストレスによる苦しみからの解放に寄与する」ってさ。
痛みは、いつだって気づきのキッカケ与えてくれるね。苦しみよ、ありがとう。
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いい人と思われたい。
アレクサンダーテクニックのプライベートレッスンを東京でもしてまして。
10時の生徒さんから、約束に遅れそう、というメッセージ。
「慌てずに来てね」と返信すると
「慌てないのは難しいよ」と。
「それもこれから学ぶアレクサンダーテクニックなんだけどね。
慌てない。時間があるって自分に言ってあげて」と私。
「えーっ!でも、(時間は)ない!待たせてる」
「大丈夫。待ってる時間を楽しんでいるから」
「うへーーー」
という面白いやりとりをしながら、彼女は10分ほど遅れて到着。汗だくだく。まあ、転ばず、無事に来てくれてよかった。
その後、「”慌てなくていいよ”と言ったのに、どうしてそんなに急いだの?」と、よくよく突き詰めて聞いていくと(観察作業)、
慌てることが、遅刻している自分にとっての最善の方法だ、と思っていることがわかってきた。
慌てて来ても、多分5分と変わらない。もしかしたら2分くらいの差かもしれないと知っているのに、慌てて来る。それが彼女流の礼儀なのかも、という気づき。
汗だくで、息をきらして、がんばってきました!というのを見せたいのかも、という更なる気づき。
そう!
ここが大事。見せたいの。相手(この場合は私)に、がんばってきたよと見せることで誠意を示していることを表現したいのだ。なぜ?
そのもっと奥に、「いい人」願望があるからなんだ。そうすることが「正しい人」と刷り込まれている。いや、彼女だけじゃない。
「人に迷惑をかけてはいけません」
「人前でちゃんとしなさい」
「いい子でね」と私たちは小さい頃から何度も言われてきたはず。
でも「自分を大切にしなさい」と言われて育った人は案外少ないのではないのかな。
先日の東京ワークショップ『よりよい自分の使い方』の第一弾『ストレスに強い自分になる!』でも、多くの人が「いい人と思われたい」と思っていることがわかった。
参加者の皆さんに「どんな時にストレスを感じるか」ということを深く観察してもらったところ、トップ3のひとつがそれ。
「ちゃんとしていると思われたい」「人前でよく見えたい」「優しい人、気がきく人と思われたい」も同じ類かと。
しかしっ💥
「いい人と思われたい」
この呪縛が及ぼす自分の身体や神経への影響は侮れない。
「いい人に思われたい」一心で、無意識に身体を縮めたり、神経をすり減らしている。
実際、今日の生徒さんも、間に合わないどうしよう!と思った時のことを思い出しみると「肩があがり、呼吸が浅くなり、身体に力が入っていたと思う」とのことでした。
ストレスと思っているうちはまだいい方で、気付かないうちに、それが普通になり、多くの場合、病気を引き起こしてしまいます。
なぜなら、「いい人」は他人にとっての見え方であって、主体は自分じゃないからね。いくらがんばっても「いい人」に見える保証はどこにもない。
そんな当てにならないものに力を注ぐより、自分自身のあり方に力を注いだ方がずっと健康で幸せ。
じゃ、遅刻した場合はどうしたらいいかって?
まず、自分に聞いてみましょう。
「少しでも早く行ける方法はある?」
「焦ったら早く行ける?」
「がんばったら早く行ける?」
「それだけの価値はある?」
答えが見つかったら、身体を観察してみましょう。笑っちゃうくらい緊張していたら、それを笑い飛ばしてみましょう。そして、今の自分の状態を”最高”にチューニングする。
身体の状態(頭は背骨の上にポンッと乗っていて、身体はゆったりしているか)を整え、呼吸にも意識を持ち、「私には時間がある」と思いながら笑顔で歩きましょう。
待っていてくれた相手には、お詫びと感謝の言葉を(この時こそ)誠意を持って伝えればよし。それで壊れてしまうような関係ならば、いらない関係だということかもしれません。
こちらは↓↓↓↓↓↓東京ワークショップのお知らせです。ご興味のある方、ぜひご参加ください!*現在はキャンセル待ちになっていますが、ご連絡いただければ、次回のお知らせはいち早くお届けします。
info@patricejulien.com
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時間よりも、エネルギーの消費をおさえよう。
まあ、この1〜2週間は怒涛の毎日だった。日常に加え、私がサポートしている非営利団体の大きな秋のイベントが2つも重なり、来週に控えている東京ワークショップの準備…その他もろもろ書いてしまうと、それだけで息苦しくなってしまう感じ。
全部やりたいことで、全部好きなことなのに、やっぱりストレスは感じるものなのね、人間。なにもネガティブなことだけがストレスとは限らない。
身体がウズウズして、頭の中はいくつものことが同時に存在してさまよっている。全然地に足がついていない。
もちろん、そういう時こそアレクサンダーテクニックは役にたつわけで。ひとつひとつの自分を丁寧に観察していく。
ところが、興奮状態だから、それが難しい。肩や腕まできたら、もう頭の中は違うところへ泳いでいってしまう。
忙しいから、そんなことしている時間がない、と思う。
だけど、本当は違うの。忙しいからこそ、自分を落ち着かせて、行動しないと。
ビジネスコンサルタントもしているATの先生のブログの中で「Save your energy, rather than your time と言っていたのを思い出した。時間よりも、自分自身のエネルギーの消費を抑えたほうが効率的だということ。
身体も頭も興奮状態だから、眠りが浅くて、いまひとつパッとしない体調。悪くはないけど、ベストとはいいがたい。エネルギーを消費しまくっているんだろうと思った。
昨日ひとつのイベントが終わって、打ち上げのパーティで由紀さおりさんと安田祥子さんと写真を一緒に撮った時は、もう目はショボショボ。写真を見たら、口紅もはげてるし、髪はボサボサだったよ(ガーーーン!)
多分、スターと呼ばれる人たちが、ATを学ぶ理由もここにあると思う。どんな時でも自分をど真ん中に持ってこれるようにする。
忙しいということを言い訳にせずに、自分のベストを持っていけるようにするんだろう。
私の長年のつきあいのReiki マスターで、マッサージセラピストもしているケリーのところへ行った。ただのフェイシャルでなくて、エネルギーの流れもちゃんと整えてくれる。
自分をど真ん中に持っていくためのメソッドとして、ATだけが素晴らしいというわけじゃなくて、ほかにもたくさんあると思うのね。Reikiとか5リズムとか。そういうのでお互い助け合ったら、相乗効果でどんどんよくなる。
ケリーの施術を受けたら、深い眠りから目がさめたような、リフレッシュした気分が取り戻せていた。
では、東京で、会いましょう!
(ロサンゼルス空港にて)
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